オカリーナ、息を吸うこと

皆さんは、ふだんは鼻で息を吸ったり、吐いたりしていると思います。
そうですよね。たいてい口は閉じています。いつも口を開けていると
ちょっと見た目が気になるかも知れません。

でも少し激しい運動をすると、息が足りなくなるので、口で吸ったり
吐いたりすることもあります。あるいは、鼻がつまっちゃったりした
ときなどは、これはどうしようもありません。

口で息をする、というのは、案外、意識しないとできないことなのかも
知れません。

口で息を吸うことに慣れていないと、ストローで飲み物を吸うように
口をすぼめて息を吸ってしまう人もいます。舌にも力が入るし、
何より、口の中の空間が狭くなってしまいます。

驚いたときに「はっ」と息を飲む。そういうイメージで息を吸います。

そうなんです。息を吸うというよりは、ざぶんと水を飲み込むように、
息が入ってくるのです。喉の奥の奥をじゅうぶんに広げて、
例えば、あくびをするときの喉の広がりをイメージしてください。
鼻でも息は入ってきます。鼻を止める必要はありません。
鼻も広げるようなつもりで、もうこの際、目の玉も飛び出るくらい
に目も広げましょう。額の辺りの毛穴も広げましょう。

あくまで、そういうイメージです。

口の中がじゅうぶんに広がって、喉も奥の奥まで広がると、
体から余分な力が抜けてきます。おなかの底まで、体の隅々まで
空気が充満してくるような感じです。

オカリーナを吹いていると、息を吐くことに意識が集中しがちです。
まず、息を吸うこと。この大切さを十分に理解してから
ゆっくりひとつひとつの長い音を味わってください。
体の隅々まで、その音の魅力を味わうことができるでしょう。

それから、息を吸うためにオカリーナを口から離さないでください。
少しゆるめるだけで、隙間からじゅうぶん息を吸うことができます。
下唇がべっこ(吹き口)を触ったままで息を吸いましょう。