オカリーナ、センシビリティー

日本語の「感性」ということばは、曖昧なことばです。
感情的なものや、感覚的なこと、さらには情緒や感受性なども
意味することばでもあり、使われ方も様々です。

そのため「理性」とは、対極のイメージで使われることも多く、
「論理性」とは切り離されたものと見られがちです。

音楽にとっては、日本語の「感性」がさまざまに意味するところも
とても大事なのですが、はっきり区別して捉えたいのは
「センシビリティー(感性)」です。

ほんの僅かな違いなどを捉え、認識し、識別し、判断する能力、
そのセンサーが確かかどうかということが重要です。

音程の違い、強弱の違い、音に関する様々な違いを
はっきりと分かるものだけでなく、ほんの微弱な違いを
どう捉えるか、どう認識するのか、どう識別するのか。
そして、それをどう判断し、その次は、・・・。

その次は、何でしょうか。

それを自分の表現の一部として音にすることができるかどうかです。

「感性」ということばを「センシビリティー」として捉えたとき、
はっきり見えてくるのは、「理性」との関係です。
決して対極ではなく、密に関わって、表現に結びつくことが
わかります。

さて、あなたの「感性」は研ぎ澄まされていますか?