オカリーナ、綱渡りの息
オカリーナは、「支え」が必要な楽器です。
まず、「息」ですが、ストローをくわえてシャボン玉を作るくらいの
慎重な息が必要です。弱すぎると、ぼたぼたとせっけん液が垂れて、
シャボン玉が作れません。強すぎると、すぐに吹き飛んでしまいます。
ちょうどいい息というのは、どんな息でしょうか。
お腹に笑い顔を描いて、気付かれないくらいにそおーっと、
その顔が泣き顔になるようにするくらいの慎重さが必要です。
そおーっと、おなかを使うんです。
いわゆる腹式呼吸で間違いはありませんが、
トランペットのようにぎゅっと締める感じではありません。
オカリーナの場合は、体重測定のときにそっとおなかを引っ込める、
そんな感じでいいのです。
必要なのは、力ではなくて、慎重さです。
ある意味、オカリーナの音は、息の綱渡りなのです。