オカリーナ、指先は丸く美しく

オカリーナには、ほかの楽器にはない特徴がいくつかあります。

まず、顔の口元の近くで構える楽器であること。
支える指がかわるがわる変わること。
10本全部の指を使って穴を開けたり閉じたりする楽器であること。
吹く楽器でありながら、「管」楽器ではないこと。

オカリーナを作る人は、このあたり苦労しながら
作ってるんだろうなあと思います。

穴を押さえる指先は、軽く「ふたを閉じる」という感じで
指紋の中心より少し先あたりを使って、押さえます。

指の形を作る軸の中心になるのは、左手の小指です。
この指が伸びきってしまうと、余分な力が左手全体に
加わります。

左手と右手の指先は、お互いが向き合う形になります。
これもほかの楽器にはない特徴です。
トランペットのようにつかんだりしなくていいし、
指掛けもありません。
オーボエクラリネットのようなごちゃごちゃした
キーも付いていません。
ただ穴を開けたり閉じたりするだけですから、
自然なかたちで持つことができます。
しかも、楽器そのものも丸みがあります。
どんな楽器よりも美しい指先で美しく持つことのできる楽器です。

指先の動きは、できるだけ最小限にしましょう。
まず両手で包むようにして持ってみてください。
そのままの形で、指先はいつもほんの数センチだけ
動かすようにします。

指先が楽器を支える時も、急いだり、大きく動かす必要は
ありません。指先も優雅に呼吸をするように。

春の曲、新緑の曲を探して吹いてみましょう。